導入事例

NECソフト株式会社様(現NECソリューションイノベータ様)

ソルパック新入社員研修サービス

NECソフト株式会社様
(現NECソリューションイノベータ様)
ITトレーニングセンター
センター長
福嶋 義弘 氏

『第一線で活躍中の講師陣に魅力!!』

システム開発の第一線で活躍中の講師に、現場で扱った実在のケースを、現場の臨場感を再現して教育。 新入社員が現場を「体験」できる。
「体験」することが重要だと考える育成方針に沿ったプログラム。

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NECソフト株式会社様(現NECソリューションイノベータ様)
  ITトレーニングセンター センター長 福嶋 義弘 氏
  ITトレーニングセンター グループマネージャー 小々馬恵 氏
  ITトレーニングセンター リーダー 志田智宏 氏
  ITトレーニングセンター 宮下克士 氏
長時間にわたるインタビューにご協力して頂き、ありがとうございました。

提供したサービス

2007年度から新入社員約300人に対して、毎年計7日間の新入社員研修サービス「SE基本スキル研修」を提供している。
内容は、2日間の講義と5日間の提案演習で構成される。
前半の講義は、IT業界におけるサービスビジネス全体の流れと、SEに求められる役割を理解し、自社の収益確保と顧客満足度を両立させるタフなビジネスマインドを身につけるために行われる。
後半の提案演習では、実在する企業をモデルとして、提案書を作成する。そして、最終日にコンペ形式のプレゼンテーションを実施することで、ビジネス獲得の方法を体感するとともに、高い競争意識を身につけることを目的としている。

NECソフトの教育方針

「技術だけでなく人間的に成長して欲しい」

SIやシステム開発の業界は、「人」しかないと考えている。人が戦力にならないと会社が成長しない。活躍できる人財は技術力と人間力のバランスが重要であり、人間として活躍できる人財に育てていきたい。
近年、ITに関しては、インドや中国、アジアが台頭しつつあるが、そこに負けていては日本の未来は明るくない。技術力と人間力で、世界に負けない人財を育てていきたいと考えている。

「現場に近い体験を」

当社の新入社員研修では、「現場に近い体験」を重要なコンセプトとして位置付けており、その一環として、「ジョブシミュレーション」を行なっている。「ジョブシミュレーション」とは、本物の現場を疑似体験させる研修プログラムである。これにより、座学や格好だけのシミュレーション学習 では得られない、一連の流れとしてのビジネススキルを、部門に関係なく身につけることができ、実践に生かすことができる。
そのため、ソルパックに依頼する以前から、コンペ形式の提案演習は実施していた。

背景

「現場との乖離」という問題

以前は新入社員研修を別の企業に依頼していたが、複数年続けていく中で、いくつかの問題点が浮かび上がってきた。
特に大きな問題だったのは、「現場との乖離」であった。以前に依頼していた企業はSIの経験がなく、講師自身にもSEの経験がなかった。それもあってか、「現場に近い体験」というコンセプトからのズレが深刻になりつつあった。
たとえば、研修成果を評価するため、研修の最後にお客様を想定してコンペ形式で提案書をプレゼンテーションする発表会があるのだが、そこで、常識的に考えたらありえない提案やショーアップされたパフォーマンスが含まれるようになっていた。そういったプレゼンテーションを目の当たりにした時、明らかに、我々の求めているものと違うということを実感した。
そこで、「緊張感のある臨場感あふれるコースにしたい」という思いから、依頼先を切り替える決断をした。

現場に基づいたコンサルティングと信頼感

きっかけは、当社の各事業部向けに、ソルパックの藤田社長が講演を実施しているのを耳にしたこと。ソルパックにはSIの相当な実力が備わっていることを確信し、新入社員研修の提案をお願いした。
コンペには4社が参加したが、他の3社は基本的にコンサルティング事業が中心で、コンサルティングから開発まで実施している企業はソルパックだけだった。ソルパックはSIを真に理解しており、当社の事業活動の進め方をいちばんよく理解していた点を評価した。
さらに費用対効果が最も高いと感じた。新入社員教育はボリュームがあるので費用面も重要だが、効果と費用を照らし合わせたときに、最も合理的な判断だったと考えている。
そして、営業担当者への信頼感がさらなる高評価につながった。一生懸命営業に通ってこられ、熱意のある提案と立派なプレゼンテーションが印象的で、最後は人間性を評価した。「ここにお願いすれば、大丈夫だ」という安心感、信頼感があった。

効果

Point1.「現場」の経験に基づいた実践力を教えられる講師陣

ソルパックの講師は全て現役の営業、SEであり、システム開発の第一線で活躍しており、その経験が「現場」の再現に役立っている。また、IBMの出身者が多く、SIの経験とノウハウを豊富に持っている講師は非常に頼りがいがある。
さらに、講師としての厳しさも、「現場に近い体験」の再現に一役買っている。妥協せず、厳しく接することで、受講生をビジネスで通用するレベルに引き上げようとしている。「ソルパックの講師は、一律厳しい感じでやってもらえている」
新入社員教育だけで全てが身に付くとは考えてなく、むしろ、「体験」することが重要だと考える育成方針に沿ったプログラムとなった。

Point2.充実したプログラム内容

ソルパックの研修は、提案からデリバリーを含めたITサービスビジネス全体の流れがわかる教育になっている。
新入社員は、実体験として、お客様の話を聞いて、何かを実現するためにビジネスプランを提案するという経験をしたことがない。さらに、開発に配属されてしまえば、開発やコーディングだけに精通してしまう。 しかし、ビジネスを拡大していくためには、提案活動がすべてのスタートだということを知ることは非常に大切で、新入社員がそこを理解しているかどうかで大きな差がでてくる。
ソルパックの新入社員研修は、上流工程の教育でありながら、すべての工程を意識した教育になっている点が評価できる。講師が現場の第一線で活躍しているため、「SEとしてのマインドを意識させる教育」も評価が高かった。 また、「現場に近い体験」を実現するためのロールプレイも効果を発揮した。 今までのマナー研修や、ヒアリング、プレゼンテーションなどスキルに特化した研修では、あくまでも教室内での積み上げであって「実際の現場の中で、どうやってそれを活用していくか?」を理解させられなかった。
ロールプレイを通して、お客様のもとに行き、ヒアリングから提案までのステップを実際に再現することで、「名刺交換」「ヒアリング」「プレゼンテーション技術」などのスキルと、それをどのように活用するのかがわかる。ロールプレイのおかげで、「スキル」と「実践」が結びつく教育になっている。
テキストも、現場の人が読んでも参考になるレベルまでクオリティを高めている。
「テキストについては、ソルパックが蓄積してきたノウハウがまとめられており、新入社員が職場で読み返す辞書的な役割も担っている。」という評価があり、配属した後にも読めるようになっている。現場の先輩が読んでも「おっ」と驚くような内容に仕上がっている。テキストは当社に合わせてカスタマイズし、かなりレビューも行っている。さらに、毎年改定も行い、良いテキストになってきている。

NECソフト株式会社様
(現NECソリューションイノベータ様)
ITトレーニングセンター
リーダー
志田 智宏 氏

Point3.「実在企業をケースとして扱える」

提案演習の際に、架空のお客様ではなく、ソルパックが実際に提案を行い、現在でも運用、サポートしている実存の会社をモデルケースとして取り扱えることが臨場感を高めている。
実在するお客様だから、ソルパックが実際に提案したこともあり、内容が非常に具体的で、さまざまなノウハウや経験が詰まっている。
新入社員も、もちろん社名は伏せられているものの実際のケースを想定して提案内容を作ることで、「現場に近い形で演習できたことがよかった。」という コメントがアンケートの多くに寄せられている。

Point4.受講者を主体的にする「体験」

たとえば、ロールプレイの時。研修の中には、講師がお客様や上司に扮して厳しく接するといった場面も見られる。このような場面を通じて、お客様と接するときの緊張の度合いとか、怒鳴られることもあるのだなとか、そういった現場感覚を体感することが、この研修をより価値の高いものにしている。
たとえば、提案プレゼンテーションの時。プレゼンテーションに当社のパッケージ名が出てきている。当社のサービス、パッケージまで調べあげて、提案に取り込んでいることが新鮮で、印象的だった。
新入社員研修の段階で、当社のサービスやパッケージを全体的に触れる機会は、会社全体を理解するきっかけになり、予想していなかった効果だが、かなりメリットがあったと思う。
新入社員は、各部署に配属されてしまうと、自分の部署以外のサービスやパッケージに触れる機会が減ってしまう。そういった中で、上流の提案から開発、運用までのITのすべての工程を理解した上で、会社の全体像を自ら調べて見ることは価値がある。
プレゼンテーションの時には、各チームのプレゼンテーションを評価し順位をつけるのだが、自分たちのプレゼンテーションのどこが悪かったのかを聞くために講師に詰め寄るチームも少なからず見られた。その光景からも、受講者がどれだけ思いを込めて、真剣に提案を作っているかわかる。
実際に研修を受けた受講生も手応えを感じたようだ。「会社に入るまではITの全体像なんて、あまりイメージできなかった。実際、研修を受けてみて、システム開発の全体の流れがわかり、イメージを持てるようになった点が非常に大きい。すごく良い経験だった。」(ITトレーニング宮下 氏(2008年度入社)) 例年、当社側で、受講生に対して実施しているアンケート結果を他の研修と比較して見ても、ソルパック研修の評価は高く、目に見える形で良い結果が出ている。
昨年度の最終日のこと、新入社員の一人が我々のスタッフに対して、「新入社員全員で講師の皆さんにお礼を言いたい」という申し入れがあった。以後、全員が一堂に会する最終発表会は、講師の皆さんに対する新入社員全員の「ありがとうございました」という挨拶と講師の退場を拍手で見送ることで締めくくっている。
数日間のイベントだが、講師側の熱い思いとそれに動かされた新入社員との交流が生まれた場面であった

NECソフト株式会社様
(現NECソリューションイノベータ様)
ITトレーニングセンター
(2008年度ソルパック新入社員研修受講者)
宮下 克士 氏

今後の展開

ソルパックには、今後も短期間での高密度なジョブシミュレーションの 実践にご協力いただきたい。客に成り切ってできるだけ厳しく接して欲しいし、欲を言えばコスト意識の植え付けにもご協力 いただきたいですね。
また、新入社員間のコミュニケーションを深め、難しい課題をチームとして乗り越えながら、 もがいてもらうといったテーマも検討しており、ソルパックにも一緒にご協力していただきたいと考えています。

お客様情報

会社名 NECソリューションイノベータ株式会社
(NEC Solution Innovators, Ltd.)
設立年月日 1975年9月9日
※ 2014年4月1日 NECソリューションイノベータ発足
資本金 8,668百万円
代表者 代表取締役 執行役員社長 毛利隆重
従業員数 11,643名(2015年3月31日現在)
本社所在地 東京都江東区新木場一丁目18番7号
電話番号 (03)5534-2222(代)
事業内容 システムインテグレーション事業
サービス事業
基盤ソフトウェア開発事業
機器販売