『売掛クレジットメモ』画面を開くには、メインメニューの「販売管理→売掛クレジットメモ」をクリックします。『売掛クレジットメモ』画面の「得意先」項目にカーソルを置き、Tabキーを押して既に定義済みの取引先マスタ (4.4参照)から得意先を選択します。得意先を選択すると、得意先マスタに定義されている名称や取引先担当者などが自動的に『売掛クレジットメモ』画面に入力されます。「転記日付」、「伝票日付」にはシステム日付が初期値として自動入力されます。
また、「番号」項目で伝票シリーズを選択します。伝票シリーズは『伝票採番』で事前に定義します(2.11参照)。選択した伝票シリーズによって伝票番号が自動採番されます。
売掛クレジットメモ伝票は売上及び売掛金の計上の取り消しを行う処理であるため、通常は入力済みの売掛請求書伝票をコピー機能によって参照して入力します。
「コピー元→売掛請求書」ボタンをクリックすると、「得意先」項目で選択された得意先に対して入力された売掛請求書伝票の一覧が表示されますので、その一覧から対象の伝票データを選択します。ただし、既に入金済み(9.1参照)あるいは他の伝票によって参照されている売掛請求書伝票は、一覧に表示されません。
入力内容を確認後、問題がなければ「追加」ボタンをクリックし、売掛クレジットメモ伝票の追加を行います。売掛クレジットメモ伝票を追加すると会計上の取引が発生しますので、自動仕訳がおこります。売掛クレジットメモ伝票を追加すると、以下の仕訳がおこります。
売掛クレジットメモでは、売掛請求書入力時に貸方計上された収益勘定の金額を取り消すための自動仕訳がおこりますが、その際使用される勘定科目は収益勘定ではなく、販売売掛勘定という別勘定です。
仕訳の勘定科目コードは、『アイテムマスタ』画面/『在庫データ』タブに設定されている勘定科目コード(5.3 (4)参照)及び『取引先マスタ』画面/『会計』タブの「債権」項目に設定されている勘定科目コード(4.4 (6)参照)が使用されます。
売掛クレジットメモ伝票の追加による自動仕訳は、『売掛クレジットメモ』画面/『会計』タブの「仕訳帳注釈」項目から照会することができます。
SAP Business Oneでは、販売管理モジュールと在庫モジュールが標準機能で連携しています。売掛クレジットメモ伝票を入力することにより出荷済みのアイテムが戻りますので、結果としてアイテムの在庫ステータスは、「在庫」が増加します (6.1参照)。また、「利用可能」数量も増加します。これらの内容は、『アイテムマスタ』/『在庫データ』タブで確認できます。『アイテムマスタ』画面を開くには、メインメニューの「在庫→アイテムマスタ」をクリックします。