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8.2 承認機能

受注や発注などを行う際に、上司の承認を必要とする場合があります。SAP Business Oneではこれに対応するための承認機能があります。承認機能を使用して販売伝票や購買伝票を入力すると、いったんドラフト伝票(6.10、7.9参照)として保存され、上司であるユーザが承認することによってはじめて本伝票の追加が行われます。

承認機能を使用するためには、まず『基本情報』画面/『販売』タブの「承認手順の有効化」項目が選択されている必要があります。『基本情報』画面を開くには、メインメニューの「管理→システム設定→基本情報」をクリックします。また、『承認ステージ-定義』画面によってどのユーザ(2.5参照)の承認が必要なのかというステージを定義し、さらに『承認テンプレート-定義』画面によって、申請が必要なユーザおよび伝票の種類、通過が必要なステージ、承認が必要となる入力伝票の条件などを定義します。

(1) 承認ステージ定義 - マスタ -

『承認ステージ-定義』画面を開くには、メインメニューの「管理→承認手順→承認ステージ」をクリックします。『承認ステージ-定義』画面では、ステージコードとステージ名を入力し、承認者ユーザを選択します。承認者ユーザは複数選択可能であり、複数承認者が存在する場合にはそのうち何人の承認が必要かを定義することができます。

(2) 承認テンプレート定義 - マスタ -

『承認テンプレート-定義』画面を開くには、メインメニューの「管理→承認手順→承認テンプレート」をクリックします。『承認テンプレート-定義』画面では、テンプレートのコード、名称、申請者ユーザおよび承認を必要とする販売伝票・購買伝票の種類を設定します。また、(1)で定義した承認ステージを選択し、どのステージを通過すれば本伝票として入力可能になるかを定義します。そのほか、承認が必要となる入力伝票の条件を定義します。

(3) 承認機能が適用される伝票入力 - 設定 - - トランザクション -

承認機能を使用するためには、『基本情報』画面/『販売』タブの「承認手順の有効化」項目が選択されている必要があります。『基本情報』画面を開くには、メインメニューの「管理→システム設定→基本情報」をクリックします。

『承認テンプレート-定義』で申請者として登録されたユーザが、承認が必要な条件で伝票を入力しようとした場合、承認が必要であるというメッセージウィンドウが表示されます。メッセージウィンドウの「注釈」項目に承認者に対するコメントを入力し「OK」ボタンをクリックすると、入力伝票が承認待ちになります。承認待ちの状態では、自動仕訳や在庫のステータスの変更はおこりません(6.1、7.1参照)。また、承認待ちの伝票は『伝票ドラフト』画面(6.10、7.9参照)で参照することができます。

 (4) 承認待ち伝票の承認 - トランザクション -

承認待ちの伝票が存在する場合、承認者がSAP Business Oneにログインすると『メッセージ/アラート概要』画面が自動的に表示されます。『メッセージ/アラート概要』画面で申請者および承認を必要とする伝票の内容を確認し、伝票の承認もしくは未承認を決定すると、申請者に対して回答メッセージが送信されます。

ひとつのステージを通過するために必要な承認数を得られても、『承認テンプレート-定義』により、更に上位職のユーザの承認が必要である場合、伝票はまだ承認待ち状態にあります。その場合、上位職ユーザがSAP Business Oneにログインすると、『メッセージ/アラート概要』画面が自動的に表示されるので、上位職ユーザは申請者に対して回答を送ります。

『承認テンプレート-定義』で設定された必要な承認を全て得られた場合、申請者がSAP Business Oneにログインすると『メッセージ/アラート概要』画面が自動的に表示され、申請中の伝票が承認されたことが確認できます。

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