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8.17 伝票上で費用を管理

SAP Business Oneではアイテムの購買時(販売時)に、アイテム本体の価格だけではなく、輸送費などの追加費用(追加収益)を伝票上で入力することができます。

(1) 費用定義 - 設定 - - マスタ -

伝票上で追加費用を入力するためには、『伝票設定』画面/『一般』タブで「伝票上で費用を管理」項目を選択しておく必要があります。また『費用-定義』画面で費用の名称、費用を計上する勘定科目コード、費用にかかる消費税などの定義を行います。

『伝票設定』画面を開くには、メインメニューの「管理→システム設定→伝票設定」をクリックします。『費用-定義』画面を開くには、「管理→定義→一般→費用」をクリックします。

(2) 伝票上で追加費用の入力 - トランザクション -

追加費用は購買伝票上で入力します。追加費用を入力するには、明細領域の「追加費用1」「追加費用3」項目で先程定義した追加費用を選択します。追加費用を選択後、費用金額を入力します。追加費用は1明細に3つまで入力することができます。初期状態で追加費用項目は表示されていませんので、書式設定(3.4 (2)参照)で表示させる必要があります。ここでは、購買発注伝票(7.2参照)に追加費用を入力する例を元に説明します。

『購買発注』画面を開くには、メインメニューの 「購買管理→購買発注」 をクリックします。

伝票のコピー機能を使用して後続処理の伝票を追加する際に、自動的に表示される『振替伝票ウィザード』画面で追加費用の金額などを変更することができます。追加費用を変更するためには、『振出伝票ウィザード』画面で「カスタマイズ」 を選択し、 「次へ」 ボタンをクリックします。次画面で各明細に入力した追加費用の上書き、変更ができますが、初期状態で追加費用項目は表示されていませんので、書式設定(3.4 (2))で必要な項目を表示させる必要があります。

ここでは、先に入力した購買発注伝票を参照して購買入庫伝票(7.3参照)を追加する例を元に説明します。

『購買入庫』画面を開くには、メインメニューの「購買管理→購買入庫」をクリックします。

(3) 追加費用入力時の自動仕訳

伝票上で追加費用を入力すると自動仕訳に影響しますが、明細タブの各費用の「在庫」項目の値によって仕訳の内容が変わります。「在庫」項目が「はい」の場合は、追加費用分の金額は在庫価格(簿価)に上乗せされます。在庫価格に追加費用を上乗せすると、結果的に出荷/納入伝票(6.4参照)入力時に自動計上される売上原価に影響します。「いいえ」の場合は、追加費用分の金額は費用として計上されます。「在庫」は、『費用-定義』画面/「在庫」項目の設定内容が初期値となります。


 「在庫」項目を選択している場合と選択していない場合で、購買伝票入力時の自動仕訳は以下のように変わります。

費用勘定は『費用-定義』画面/「費用勘定」項目に設定された勘定科目コードになります。

費用消込勘定の勘定科目コードは、「勘定コード設定単位」(5.3 (4)参照)が倉庫の場合は『倉庫-定義』画面/『会計』タブの「費用消込勘定」項目に設定された勘定科目コード、アイテムグループの場合は『アイテムグループ-定義』画面/『会計』タブの「費用消込勘定」項目に設定された勘定科目コード、アイテムレベルの場合は『アイテムマスタ』/『在庫データ』タブの「費用消込勘定」項目に直接入力された勘定科目コードになります。

■ 追加費用を在庫価格に上乗せする場合

■ 追加費用を在庫価格に上乗せしない(費用として計上する)場合

(4) ヘッダレベルでの追加費用の入力 - トランザクション -

これまで追加費用は明細レベルで入力しましたが、ヘッダレベルで追加費用を入力することもできます。ヘッダレベルで入力する追加費用は明細レベルと同様、『費用-定義』画面であらかじめ定義しておきます。ヘッダレベルで追加費用を入力した場合も、「在庫」項目の設定内容によって在庫価格に反映されるかどうかが決まります。

(5) 追加収益入力時の自動仕訳 - トランザクション -

追加収益は販売伝票上で入力します。伝票上で追加収益を入力すると自動仕訳に影響します。追加収益の場合、『費用-定義』画面の「在庫」項目の入力内容は仕訳の内容に影響しません。また、明細レベル、ヘッダレベルの両方で入力可能ですが、どちらでも仕訳の内容は同じです。

追加収益を入力した販売伝票入力時の自動仕訳は、以下のようになります。赤字の収益勘定は『費用-定義』画面/「収益勘定」項目に設定された勘定科目コードになります。

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