SAP Business Oneの前払金処理は、買掛前払金依頼もしくは買掛前払金請求書(10.12参照)によって実現されます。ここでは買掛前払金依頼の入力を行います。
(1) 伝票入力の前提知識
(2) 買掛前払金依頼伝票入力のための前提条件 - マスタ - - 設定 -
買掛前払金依頼を入力するためには、仕入先に対して「未払前受/前払金勘定」項目に勘定科目コードを選択しておく必要があります。仕入先に対する勘定科目コードの入力は『取引先マスタ』画面/『会計』タブ(4.4 (6)参照)から行います。このとき「未払前受/前払金勘定」項目に入力する勘定科目コードは『勘定科目コード表』画面(2.9参照)で「統制勘定」項目を選択しておく必要があります。
『取引先マスタ』画面を開くには、メインメニューの「取引先→取引先マスタ」をクリックします。
(3) 買掛前払金依頼伝票入力及び支払 - トランザクション -
買掛前払金依頼伝票を直接入力することもできますが、ここではまず購買入庫伝票(7.3参照)を入力し、入力した購買入庫伝票を参照して買掛前払金依頼伝票を入力する例で説明します。
『購買入庫』画面を開くには、メインメニューの「購買管理→購買入庫」をクリックします。
『買掛前払金依頼』画面を開くには、メインメニューの「購買管理→買掛前払金依頼」をクリックします。『買掛前払金依頼』画面の「仕入先」項目にカーソルを置き、Tabキーを押して、既に定義済みの取引先マスタ(4.4参照)から仕入先を選択します。
「転記日付」、「期日」、「伝票日付」にはシステム日付が初期値として入力されます。また、「番号」項目で伝票シリーズを選択します。伝票シリーズは『伝票採番号-定義』で事前に定義します(2.11参照)。
仕入先を選択した後、「コピー元→購買入庫」ボタンをクリックして、一覧から購買入庫データを選択します。
買掛前払金依頼伝票を追加しても、自動仕訳や在庫ステータスの変動はおこりません。
買掛前払金依頼伝票を追加すると、『出金』画面(9.7参照)の一覧に支払対象データとして表示されます。『出金』画面から対象データを選択し、『支払方法』画面を開き支払方法を選択して支払処理を行います。
『出金』画面を開くには、メインメニューの「入出金→出金→出金」をクリックします。『支払方法』画面を開くには、メニューバーの「ジャンプ→支払方法」を選択するか、ツールバーの をクリックします。
(4) 購買請求書伝票入力及び支払 - トランザクション -
続いて購買請求書(7.4参照)を入力します。入力する際、先程買掛前払金依頼を入力したときに参照したものと同じ購買入庫伝票を参照します。
『購買請求書』画面を開くには、メインメニューの「購買管理→購買請求書」をクリックします。
ここで先に追加済みの買掛前払金依頼に対する出金データを参照します。購買請求書に対する出金データを参照するためには、『購買請求書』画面の「合計前受/前払金」項目の左側のボタンをクリックし、一覧から該当データを選択します。
減額された請求書データが、『出金』画面(9.7参照)の一覧に出金対象データとして表示されます。『出金』画面から対象データを選択し、『支払方法』画面を開き出金方法を選択して出金処理をおこないます。
『出金』画面を開くには、メインメニューの「入出金→出金→出金」をクリックします。『支払方法』画面を開くには、メニューバーの「ジャンプ→支払方法」を選択するか、ツールバーの をクリックします。