SAP Business Oneでは案件、プロジェクト、サービス契約機能により、案件、プロジェクト、保守業務を管理することができます。また、様々なカスタマイズ機能によりお客様が使いやすいシステムを構築することが可能になります。

案件モジュール

案件モジュールでは、販売、購買に関する営業活動開始から案件成立までの進捗状況を管理することができます。案件を登録した場合、見込み収益予測の基準となる合計売上額だけでなく各販売ステージの進捗割合を入力することも可能となります。SAP Business Oneの予測システムで使用される包括的な方法は、見込み収益の予測や営業活動の優先順位付けに利用できます。さらには案件ウィンドウのステージタブには、さまざまな伝票をリンクすることも可能となります。さまざまなレポートをテーブル形式およびグラフィック形式で生成して、複数の形式をステージ別、ユーザー別で分析することができます。また、統計レポートに表示される上位レベルの概要として実行することもできます。これらのレポートは、取引先、営業担当、期間などさまざまなパラメーターを基準にしたフィルタで絞り込むことができます。

案件

販売案件の管理では、案件が成約または失注に分類されるか、または削除するまで、プロセスの各ステージのさまざまな活動に関連するデータを更新する必要があります。 SAP Business Oneの販売案件管理機能を使用して、以下を実行することができます。

  • さまざまな伝票とのリンク
  • 案件ごとの担当者の指定
  • 案件ステージごとの担当者の指定
  • 案件情報に対するアクセス管理

プロジェクト管理モジュール

プロジェクト

プロジェクトではプロジェクト関連の取引、伝票およびアクティビティを一元化しながら、プロジェクトを開始時から終了時まで管理することができます。この管理機能は、タスク、ステージ、サブプロジェクトの進捗を監視し、予算と原価を分析し、プロジェクトの各種側面(ステージ分析、未処理課題、リソースなど)に関するレポートを生成するときに役立ちます。
プロジェクトは、1つ以上のタスクを含むステージから構成されます。各ステージについて、未処理課題、伝票、添付文書、作業指図、アクティビティを管理できます。これらすべての情報はプロジェクトウィンドウで管理されます。このウィンドウでは、プロジェクトの財務情報も参照できます。
プロジェクトは1つのレベルのみを持つか、サブプロジェクトと呼ばれる下位レベルのプロジェクトを持つことができます。さらに、サブプロジェクトの下位には別の複数のサブプロジェクトを配置できます。このようにして、メインプロジェクトを最上位とするサブプロジェクトの階層ツリーが形成されます。

サービスモジュール

得意先にサポートサービスを提供する、または仕入先からサポートサービスを受ける企業は、サービスコンポーネントを使用してこれらのサービスに関連するすべてのアクティビティを管理できます。

サービス契約

得意先へ販売、仕入先から購入したアイテム、サービスに関する定期サポート契約や保証契約を作成することができます。この契約管理機能は、開始日、終了日、その契約特有の契約条件(例:対応時間帯、解決時間保障)を管理します。サービスコールの履歴は、どの契約についても閲覧可能です。当サービス契約機能では、契約内容に関連したすべての事項を表示します。

サービスコール

この機能を使って、問い合わせやアイテムに関する問題を管理、追跡、解決することができます。また特定の事項について関連した会話履歴を管理し、閲覧することができます。サービスコールのさまざまな進捗状況について監視することが可能で、それぞれの会話を担当する個々のオペレータに指定し、チームのキューの中で管理することができます。

登録商品カード

この機能は得意先へ販売したアイテム、仕入先から購入したアイテムについての製造シリアル番号、取替品のシリアル番号、会話履歴などの詳細情報を登録します。登録した登録商品カードをサービス契約に登録することによりサポート対象のアイテムを管理することができます。

カスタマイズ

クエリウィザードや印刷レイアウトなどのツールを利用して、お客様の好みに合わせたカスタマイズを行うことでSAP Business Oneの能力をより引き出します。

クエリ

クエリはSAP Business Oneに登録されているデータを抽出し出力することができるレポート機能になります。この機能によりユーザ様は抽出したいデータ、条件、項目のレポートを自由に作成することができます。
※クエリを作成するためにはSQLの知識が必要になります。

クエリジェネレータ

クエリジェネレータは、SQL文を書かずにクエリを作成可能にするSAP Business Oneツールです。
このツールはデータ取得/選択のみに使用でき、データ更新には使用できません。
クエリジェネレータを使用することによりSQLの知識がない方も簡単なクエリであれば作成することができます。

クエリウィザード

クエリウィザードはクエリジェネレータよりもフレンドリなインタフェースによってクエリを作成可能とするSAP Business Oneツールです。
クエリウィザードを使用することによりSQLの知識がない方も簡単なクエリであれば作成することができます。

印刷レイアウトデザイナ

印刷レイアウトデザイナは注文書、請求書など帳票レイアウトを作成する際に使用します。受注、売掛請求書、購買発注との各伝票にあらかじめ帳票テンプレートが登録されている為、帳票を作成する際は帳票テンプレートをお客様に合わせて編集し帳票レイアウトを作成します。

Crystal Reports

Crystal Reportsは印刷レイアウトデザイナと同様に帳票レイアウトを作成する際に使用します。どちらも使用することができますがCrystal Reportsの方がより複雑な処理を行うことができます。また売上一覧など紙に印刷したいレポートはCrystal Reportsにて開発を行います。

ドラッグ&リレート

ドラッグ&リレートは、事前に定義されたシステムクエリをベースにした対話形式のツールです。このツールは、レポートの生成やビジネスプロセスに関する情報の表示に使用します。ユーザフレンドリなインタフェースによって、重要な情報を迅速に検索したり、SAP Business Oneのさまざまなオブジェクトや伝票を検索したりすることができます。たとえば、特定の仕入先に登録されている全アイテム、アイテムグループ、または全購買発注に関するレポートを生成することができます。ドラッグ&リレートのクエリではG/L勘定や取引先などのデータを、レポートとマスタの両方から検索することができます。

ユーザー定義項目

ユーザー定義項目は標準画面、ユーザー定義テーブル、ユーザー定義オブジェクトへの項目追加を行う際に使用します。この機能により必要な項目が標準画面にない場合も対応が可能です。マスタとリンクさせることもできるため画面に追加したユーザー定義項目をマスタに登録されている一覧を表示し、選択入力することも可能です。

ユーザー定義テーブル

ユーザー定義テーブルはマスタを追加したい場合に使用します。お客様特有のマスタでSAP Business Oneにないマスタであってもこの機能により追加することができます。

ユーザー定義オブジェクト

ユーザー定義オブジェクトはお客様オリジナルの登録、更新、検索画面を作成する場合に使用します。ユーザー定義オブジェクトを使用することによって標準画面と同様の画面を容易に作成することができます。

Data Transfer Workbench(DTW)

DTWはSAP Business Oneにデータを一括で登録したい場合に使用します。あらかじめ決められたフォーマットにて一括登録用ファイルを作成し、DTWによって取り込みを行うことでデータの一括取込を行うことができます。