【SAP Business Oneのインボイス対応 その1】何をインボイスとするのか

【SAP Business Oneのインボイス対応 その1】何をインボイスとするのか

SAP Business One2023.11.28

SAP Business one

はじめに

SAP Business Oneは、SAP社が提供する他通貨・多言語対応の中堅中小向けERPパッケージです。
2023年10月より日本ではインボイス制度が正式に開始され、各社様既存システムの対応や改修に追われたかと思います。
特にインボイス制度対応で各社様がご苦労されたのは、消費税の計算方法ではないでしょうか。
SAP Business Oneは世界各国の企業で使用され、多くの国では日本より先行してインボイス制度が常識となっており、
当然SAP Business Oneには、消費税計算方法を含めたインボイス制度に対応した機能が搭載されています。
日本特有の商習慣を踏まえ、「何をインボイスとするのか」という観点から、SAP Business Oneでどのような対応が可能かご紹介します。

何をインボイスとするのか

SAP Business Oneの主な販売伝票フローは、以下のようになっています。
販売伝票フロー

このうち、納品書、個別請求書、月次請求書のどれをインボイスとするのかは各社様次第です。
弊社のユーザ様は、おおよそ以下のパターンに分類されます。

A.納品書をインボイスとする場合
・納品書に登録番号、税率毎の消費税額、軽減税率対象明細の区分を印字する。
・個別請求書は基本送付しない。
・個別請求書を送付する場合でも、納品書と内容が変わらないよう、出荷/納入と売掛請求書は必ず1:1で作成する。
・月次請求書に印字する消費税額は、納品書単位で計算した消費税額の合算値。※月次請求書単位で消費税は再計算しない。
・納品書以外の個別請求書、月次請求書には登録番号を印字しない。

B.個別請求書をインボイスとする場合
・納品書には登録番号、消費税額は印字しない。
・個別請求書に登録番号、税率毎の消費税額、軽減税率対象明細の区分を印字する。
・月次請求書は基本送付しない。そのため締請求書の作成はSAP Business One上行わない。
・月次請求書を送付する場合でも、月次請求書に印字する消費税額は、個別請求書単位で計算した消費税額の合算値。
※月次請求書単位で消費税は再計算しない。

C.月次請求書をインボイスとする場合
・納品書には登録番号、消費税額は印字しない。
・締請求書によって、税率毎に月次売上合計で消費税を再計算する。
・月次請求書に登録番号、税率毎の消費税額、軽減税率対象明細の区分を印字する。

まとめ

弊社のユーザ様では、おおよそAが1割、Bが2割、Cが4割、BとCの両方が3割程度です。
企業規模や業種によって違いがあるようですが、弊社を含めIT系の会社はBが多い傾向あるように思われます。
やはりプロジェクト単位(正確にはプロジェクトのフェーズ単位)で検収書受領、請求という形式が多いからでしょうか。
卸売業のユーザ様はCが多いですが、販売先毎にBだったり、Cだったりすることがあります。
何をインボイスとするのかは統一したいところですが、販売先の要望もあるためユーザ様の独断では決めれないというのが現実のようです。
また、販売先が全国に拠点があるような会社の場合は、納品書は各拠点、月次請求書は本社ということは当然あります。
その場合、月次請求書をインボイスにするには全拠点の売上を合算して消費税を再計算する必要があります。
※SAP Business Oneではこれを解決するために、連結取引先という機能が利用できます。
各パターンごとに対応したSAP Business One機能は、今後のコラムでご紹介していきます。