エージェントの管理の手間
エージェントベースの構成管理ツールでは、管理対象の全てのホストに専用のエージェントをインストールし、定期的にそのバージョンを更新したり動作を監視したりする必要があります。
特に大量のホストを管理する場合、このプロセスは大きな負担となり得ます。
エージェントのインストールには、ホストへのアクセス権確保や、適切な設定、トラブル発生時の対応に時間と手間がかかります。
さらにエージェント自体に脆弱性が含まれる場合、その修正や対策も管理者の責任範囲となります。
一方で、Ansibleはエージェントレスの仕組みを採用しているため、これらの手間を大幅に軽減できます。
Ansibleでは管理対象のホストにエージェントを導入する代わりに、SSHを利用して直接通信を行うため、ホスト側に特別なソフトウェアのインストールが不要です。
この簡易性により初期導入のハードルが下がり、エージェント運用の手間が省かれることで運用効率が向上します。
エージェントを利用しないという設計は、特に複数の異なる環境を管理する場合に大きな利点をもたらします。
その結果、追加の設定や管理負担を回避できます。