2025年もIBM i(AS400)のニーズは減少しない理由

2025年もIBM i(AS400)のニーズは減少しない理由

IBM i2025.03.18

IBMiメインビジュアル、チャート図抜き。

はじめに

IBM i(AS400)は、企業の業務システムを構築するプラットフォームとして、30年以上の使用実績があり、 その活用分野は企業の規模や業種に依らず多岐にわたります。
しかし、IBM i(AS400)の登場以降の30年以上の歴史の中で、コンピューターの技術は様々な進化を遂げ、 30年以上前の時点では企業の業務システムで使用されることが一般的ではなかった他のプラットフォームも、 様々な形で企業の業務システムで活用されるようになりました。

他のプラットフォームとしては、かつてはクライアントPCでの文書作成等の作業を指向して誕生し、 その後にサーバーとしての機能も取り込まれたWindows Server等や、 かつては科学技術研究等の分野で主に活用されていたが、InternetやWebの技術が浸透したことで、 Web ServerやApplication Server等でも活用されるようになった、Linux/AIXなどのUNIXの流れを汲む各種OSが挙げられます。

このような他のプラットフォームに関しては、様々な技術動向のアップデートが報じられるのに対し、 当初から企業の業務システムでの活用を指向して設計されていたIBM i(AS400)は、 出される技術動向の情報量が相対的に少ないために、 最新の技術を活用することが、あたかも困難であるかのような印象を持たれることがあります。

しかし、IBM i(AS400)も常に機能は進化し続けていて、様々な各種最新技術が最新版のOSには取り込まれており、 且つ、当初から企業の業務システムでの活用を指向して設計されている点は、 現在においても、他のプラットフォームに対する優位性を示すものとなります。

仮想化技術による高い互換性の実現

IBM i(AS400)の優れている点の一つは、高い互換性であり、30年以上前の登場初期に構築されたシステムも、 現在の最新版のOSで、ユーザーがマイグレーション作業を意識することなく、動作させることが出来ます。
しかも、その動作はエミュレーター上での動作のような、 「パフォーマンスは度外視で、動作できればOK」というような状態を指向したものではなく、 最新のマシンのCPUの能力を有効活用した高いパフォーマンスでの動作を指向しています。

これはIBM i(AS400)で構築されたプログラムは、動作するCPUの種類に依存せず、 仮想化されたマシンを前提としたマイクロコードで構築され、実際の動作環境での最適化されたモジュールに変換する作業は、 ユーザーのマイグレーション作業に依存するのではなく、OSが自動的に行うようになっているためです。

企業の業務システムを指向して設計されているIBM i(AS400)の場合、 コンピューターの技術の進化ではなく、ユーザー企業のビジネスが成長していく過程において、 業務システムを動作させるプラットフォームも、より処理能力が高いものに移行するニーズが生じます。
そのため、30年以上前の登場初期からIBM i(AS400)は、ごく小規模の企業向けで価格が安価な低スペックのモデルから、 大規模企業向けで価格は高いが、処理能力も高い高スペックのモデルまで、各種のモデルを提供し、 高いスケーラビリティを実現していました。

当時から低スペックモデルから高スペックモデルへの移行をスムーズに実現するために実装されていた仮想化技術が、 時代の変化によるコンピューター技術の進化にも、対応して価値を発揮していることとなります。

データベースシステムの内包

IBM i(AS400)の次の優れている点の一つは、OS(IBM i)自体にDBMS (DB2 for IBM i)が内包されている点です。
企業の業務システムを構築する過程においては、業務で取り扱う各種のデータは、 リレーショナルデータベース(RDB)の表形式で表されるものが主体となるため、 RDBを活用してプログラムを構築することは、ほとんどの業務で必須となります。

OSとDBMSの密な連携は、DBのチューニング作業の大半をOSが自動化するため、 ユーザーによる作業が不要になるという利点が生じます。

また、IBM i(AS400)では、業務システムを構築するプログラムでの使用を指向した、 プログラミング言語RPGの開発環境も提供されますが、 RPGもDBMSがOSに内包されていることを前提としたプログラミング言語としての構造を持っているため、 データベースのデータに対してアクセスするプログラムを開発する際に作業効率が高く、 不具合が生じる可能性をコンパイル時に排除した高品質なプログラムの開発が容易になります。

まとめ

IBM i(AS400)は、30年以上前に登場して使用され続けているプラットフォームですが、 当初から企業の業務システムを構築する用途を指向して設計されています。
その設計は、時代の変化に伴ってコンピューター技術が進化していく過程においても、 変わらない価値を発揮し続けているものとなります。
その一方で、常にIBM i(AS400)自体も進化し続けていて、 新たに登場し続ける最新の技術動向への対応も行われています。
これまでにIBM i(AS400)で構築した業務システムの資産を最大限に有効活用して、 最新の業務要件に対応すべくシステムをアップデートするには、 IBM i(AS400)のプラットフォームを引き続き活用することが最適解となります。

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