AS400のモダナイゼーション

AS400のモダナイゼーション

IBM i2026.07.16

IBMiメインビジュアル、チャート図抜き。

はじめに

AS/400(IBM i) は、30年以上前の発表時から現在まで互換性を維持して、
企業の業務システムを構築するプラットフォームとして使用され続けています。

 

初期のシステムが、現在もユーザーがマイグレーションを意識することなく、且つ、最新の進化したパフォーマンスのマシンで運用できる点は、AS/400(IBM i) の優位性の一つです。
一方で、初期のシステムの設計は、ユーザー・インターフェースなどに関しては、当時の設計指向で作成されており、Webやモバイルなどの技術が浸透した現在においては、 改善の余地が有るものと見なされることもあります。

 

この改善対応を行いたい場合においても、既存のAS/400(IBM i) で構築したシステムを、全面的に他のプラットフォームに移行するのではなくAS/400(IBM i) で構築したシステムという資産を最大限に活用することができます。
そのうえで、ユーザー・インターフェースなどの部分においてはモダナイゼーションするためのソリューションは、様々な製品やサービスが提供されています。

ユーザー・インターフェースのGUI化

AS/400(IBM i)で構築したシステムで、ユーザー・インターフェースの部分もAS/400(IBM i)の基盤技術のみで完結したい場合は、その画面は5250セッションで入出力が可能な画面として設計されます。
「5250」とは、AS/400(IBM i) のリリース当初に、専用クライアント端末として使用されていた機種の製品名で、キャラクターベースの画面により入出力が行われます。
PCが普及して、クライアント端末として専用機の5250ではなく、WindowsなどのOSが導入されたPCが使用されるようになってからは、PC上のアプリケーションとして動作する「5250エミュレーター」を使用してAS/400(IBM i) に接続する使用形態が一般的になりました。

 

5250セッション上の画面は、あくまでも当初の専用クライアント端末5250が、キャラクターベースの画面のため、アプリケーションの5250エミュレーターでの使用が一般化した後も、引き続きキャラクターベースの画面となっており、グラフィカルな画面に移行することは、5250セッションの画面だけでは出来ません。

 

しかし、バックグラウンドで動作している5250セッションの画面を、GUIのパーツに変換した画面をユーザーに対して表示することで、ユーザーは5250セッションのキャラクターベースの画面を意識することなく、GUI化された画面のみを介してシステムを運用することが出来る、このような5250セッションのCUI画面を、GUI画面に変換するソリューションが利用できます。

 

これを活用すると、CUI画面においては、画面入力でオプションを選択する際に、'0', '1', '2', '3', …といった文字で入力しなければならなかった欄を、変換後のGUI画面では、チェックの有無により指定するチェックボックスや、
該当欄を選択するオプションボックス・ドロップダウンコンボボックス などに置き換えて、画面入出力が出来るようになります。

 

大量のデータを人間が確認しながら入力しなければならないケースなどでは、必ずしもGUI化が生産性を向上する方向に働くとは限りませんが、 ユーザーが判りやすい画面インターフェースを構築する、という観点では画面のGUI化が有効となるケースが多いと考えられます。

システムのWebアプリケーション化

最新のAS/400(IBM i)の技術では、Web Serverとしての機能もOSであるIBM iに統合された形で使用できるため、 ユーザー・インターフェースの部分をWebアプリケーションとして改めて構築し、 ビジネスデータを処理する内部のプログラムは、既存のシステム資産を活用する形に移行する、という方針を取ることも出来ます。

 

この方針の場合は、前述のユーザー・インターフェースGUI化ソリューションとは異なり、 ユーザー・インターフェースの
部分は改めてWebアプリケーションとして作成することとなるため、 既存システムのCUI画面の設計にとらわれずに、
Webのユーザー・インターフェースを活用したデザインの画面を作成することが出来ます。

分析ツールを活用した既存システムの分析

これまでは、主にユーザー・インターフェースの部分に関してのモダナイゼーションについて説明しましたが、 既存システムの中でビジネスデータを処理する内部のプログラムに関しても、モダナイゼーションのアプローチ手段は有ります。

 

設計から長期間が経過している既存システムの場合、当初の設計書などの文書化作業が、開発当時に十分な品質で
行われていないと システムがブラックボックス化して、仕様の把握が困難になり、ビジネス環境の変化に対応するための
新たな要件に対応するために、 システムを改修する作業が困難になることがあります。

 

このようなケースのシステムへのモダナイゼーションとして分析ツールの活用があります。
分析ツールは既存システムのプログラムを分析し、その仕様を文書化して仕様の把握を容易にしたり、 不要になっている
処理や、冗長になっている処理を識別することで、 それを除去して保守の生産性が高いシステムにすることが可能になります。

まとめ

AS/400(IBM i) の30年以上前のリリース当時と現在とでは、 Webやモバイルなどの新たな技術が広く浸透したため、
ユーザー・インターフェースの部分などでは、 改善の余地が生じるケースは多いですが、 そのようなニーズに対応するモダナイズ化ソリューションも、 各種のものが利用できます。

 

このようなモダナイズ化ソリューションを活用することは、 既存のAS/400(IBM i) のシステムという資産を最大限に活用しつつ、 最新のテクノロジーも活用したいという要件に対応するための、 有効な手段となります。

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