Snapshotを利用したシステム全体イメージからの復元
IBM Cloudではインスタンスのイメージコピーが行えるSnapshotの機能が提供されています。
Snapshotはインスタンス全体のコピーを取得する機能です。そのため、特定のライブラリやオブジェクト単位の復元を目的とした小回りのいいバックアップ目的では利用できませんが、システムのリカバリには最適な機能と言えます。
管理用のPC端末ににIBM Cloud CLIを導入すれば簡単にSnapshotの作成・復元を行うことが可能です。
システム変更(PTF適用やライセンスプログラム追加など)の前後にSnapshotを取得しておけば、障害発生時にそのSnapshotから環境を復元することが可能です。
日次のデータに関しては、ICOSに保管してあるバックアップファイルを取得・復元すればシステムを最新の状態に復旧することができます。
Snaptshotの使用にはいくつかの考慮事項があります。
当たり前ですが、Snapshotを保持するにはコストがかかります。コストは使用しているストレージのTierやサイズなどにより変動します。詳細なコストに関してはIBM Cloudのサイトを参照ください。
またSnapshotは10TBを越えるボリュームに対してはサポートされません。
ほとんどの場合、この制限は問題にならないですが、大規模なシステムの場合Snapshotでのシステム保管は実現できない場合があります。