【社内事例紹介】Microsoft Planner でタスク管理を効率化

【社内事例紹介】Microsoft Planner でタスク管理を効率化

その他2025.03.06

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はじめに

顧客あるいは社員からの問い合わせに対応する業務は、実施すべきタスクを整理・可視化して、必要なスタッフ間で情報を共有することが非常に重要です。

やり取りの履歴をExcelなどのファイルに記録してスタッフ間で共有する原始的な方法では限界がありますし、昨今では問い合わせ用に専用のツールやサービスを用いて、チケット管理を行っている企業や組織は多いと思います。

 

このジャンルのツールやサービスは、コストや使い勝手などで様々な選択肢がありますが、長期に渡って運用するうちに、事業規模の拡縮やサービス条件の変化などによって、別のツールへの移行を迫られることもあります。

 

弊社でも、製品に関するお客様からのお問い合わせ管理には、従来から専用のツールを用いて管理していましたが、最近いくつかの理由から別のサービスへと移行したため、折角ですので弊社内におけるサービス活用事例としてご紹介したいと思います。

移行の背景

弊社DXソリューション事業部では、お客様からの製品に関するお問い合わせの管理に某社が運営・提供しているタスク管理ツールを使用していました。

 

しかし、20244月からそのツールの無料版ライセンスを利用しているユーザーに対して、ユーザーのワークスペースに登録できる人数に制限が課されることになりました。

 

その影響で、問い合わせ対応業務の担当者であるにもかかわらず当該ツールを利用できない従業員が出てくる事態となりました。

 

また同タイミングで、社内で利用しているグループウェアをGoogle Workspace(以下 GWS)からMicrosoft 365(以下 M365)へ移行するプロジェクトが立ち上がりました。

 

これにより、ツールへの問い合わせ情報の登録を自動化していたフローにも更改の必要性が生じたため、折角ならば、と現在利用しているツールの使用継続判断も含めた全体的な問い合わせ管理業務の見直しを行うこととなりました。

使用した技術とお問い合わせ管理システムの全体構成

  • Microsoft Planner
    従来利用していたツールの移行先として使用

  • Microsoft Power Automate
    Plannerへのタスク登録処理構築に使用

  • Microsoft SharePoint List
    Plannerタスク管理用ツール(タスクIDや問い合わせメールとの紐づけ用)に使用

  • JavaScript
    ブラウザ拡張機能の作成に使用

全体構成(お問い合わせ受付時)

Archi_System

お問い合わせ受付時の構成は上図の通りです。

 

Power Automateのトリガーフローが問い合わせの窓口となるメールボックスをモニタリングしており、お客様からのお問い合わせメールが来たことを検知次第、PlannerSharePoint Listへの問い合わせ情報登録処理を行います。

 

全体構成(お問い合わせ対応時)

Archi_User2

 

問い合わせ対応時の構成は上図の通りです。

 

社内担当者は問い合わせに対する返信対応時、問い合わせ対応業務専用に作成されたブラウザ拡張機能を実行します。拡張機能が自動で問い合わせ番号の採番と番号を付加したメールタイトルを返却するため、担当者は元のメールのタイトルを返却された番号付与済みのメールタイトルに変更し、お客様に対して返信を行います。

Plannerを採用した理由

今回既存ツールの移行先にPlannerを採用した理由として、下記の理由が挙げられます。

M365 Business Basicライセンスに標準で付帯している

上記ライセンス付与済みの従業員であれば誰でもPlannerを利用することができます。弊社では基本的に全従業員がライセンスを付与されていることに加え、Plannerでは人数制限は特に課せられていないため、従来の問い合わせ管理業務で問題となっていた「サービスを利用できない業務担当者が出てくる」事態を解決できます。

Teamsチャネルのタブとして組み込み・表示することが可能である

下写真のように、Plannerのタスク一覧をTeamsのチャネルにタブ形式で追加・表示できるため、従来の業務で行っていたサービスへログインする手間を省くことができます。

Planner_embedded

他MSツールとの連携がスムーズに行える

Plannerの保持するデータはPower AppsやPower BIなどMicrosoftが提供する他ツールのデータソースとしても使えるため、将来的なデータ活用に向けた基盤を構築することができます。

おわりに

今回のチケット管理ツール移行により、弊社は問い合わせ業務の円滑な継続のみならず、Plannerとその他M365サービス間でのシームレスな連携を獲得し、アクセシビリティの向上を実現しました。

弊社も含め、業務で使用しているツール・サービスは規約変更や脆弱性対応など様々な理由により使用の継続判断を迫られることがあるかと思います。その際には、従来のサービスやツールに固執するだけではなく、思い切ってツールやサービスそのものを変更してみるという視点もあれば、思わぬ業務効率改善が転がっているかも知れません。

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