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IBM i 向けパワー・クラウド環境のUS最新事例情報

トピックス2011.06.21

はじめに

国内のクラウド・サービス市場が2015年に向け、4倍以上の成長が予測され、IT市場の中心的成長分野と考えられる中で、IBM iの世界に焦点を当てて4月18日発表されたUSの最新事例をご紹介していきます。
IBM i クラウドに向けた仮想化の構想に関して、IBMは、2010年までに統合LPAR、ダイナミック・リソース・シェア、IBM i 仮想化I/O、OS/400、PTFのネットワーク導入を提供し、今後期待される仮想化機能として、サスペンド・リジューム、ストレージベース区画管理、ライブ区画移動化等クラウド対応に向けた豊富なインフラ提供を考えているようです。 また、ISVベンダーとのサービス協業、OEM化を含め、IBM i 向けパワー・クラウドを強化しています。

下記のUS Logicalis社の事例では、クラウド・サービスをすでにIBM i顧客にCPW使用量ベースで提供を始めた事例です。 是非参考にしてください。

最新事例本文

Logicalis社はIBM i とAIX向けPower7 クラウドを提供

発行日:2011年4月18日  著者:アレックス・ウッディ

Logicalis社は、先月自社のPower7ベースのクラウドを発表しました。これによりIBM のPower Systemsの代理店やISVにIBM iやAIXアプリケーションを実行するためのプラットフォームを提供しました。米国のミシガン州、ファーミントンヒルズに米国本部をおく当社によると、自社の新しいEnterprise Power Cloudプラットフォームの価格設定はCPW使用量に基づき設定されていて、お客さまは大がかりな資本投下をしなくてもプラットフォームをアップグレードできる、と説明しています。

Logicalisグループの本部は元々イギリスにあり、Power、X64やストレージ機器などのIBM製品の再販業者であり、年間の売り上げは10億ドルに達しています。当社は南アフリカDatatec社の一部門であり、現在は主にAIXのビジネスを行っており、IBM i ビジネスのボリュームは、AIXビジネスの4分の1に過ぎませんが、将来はこれに重点を置いていく予定です。同社はまた、Hewlett-Packard 社やCisco Systems社の再販業者でもあり、世界に1,900人以上の従業員がおり、また5,000社以上の顧客をもっています。

Logicalis社のIBMソリューション担当副社長、ジョン・イッフェルト(John Iffert)氏によると、「新しいEnterprise Power CloudはLogicalis社の管理サービス/アウトソーシングビジネスの延長線にある」と語っています。同社は20年間以上に渡ってITとテレコミュニケーションのアウトソーシングを業界に提供しています。

現在、Enterprise Power Cloudは単体4ソケットのPower770で構成されていますが、複数のIBM iとAIXの環境に再構成することができ、そこでお客様のアプリケーションを実行することができます。需要が拡大するに従って、プロセッサやメモリを追加することができます。IBM XIVアレイはバックエンド・ストレージを提供し、PowerVM hypervisorやVirtual I/O Server (VIOS)がお客様においてのPower 770のCPU、メモリ、およびI/Oリソースを構成します。イッフェルト氏は、「わが社は2台目のPower 770を導入する予定で、それによりデータ・ミラーリング能力が大幅に向上します」と語っています。

Logicalis社は使用した量のPower Systemsメモリとストレージおよび帯域幅のみをお客様に請求するとしています。IBM i のお客様は使用したCPW量に基づいて支払います。(CPWの算定にはDB2の元で稼動している i データベースをサポートしているRPGアプリケーションのCommercial Performance Workloadベンチマークの値が使用されます。)
また、AIXのお客様は使用したrPerfs量に基づいて支払います。(rPerfはRelative Performanceの略で、AIXの元で稼動した場合、同じPowerベースのマシンの相対的なパワーを測定します。)

イッフェルト氏は、「使用量のみの支払い方式は、ワークロードが変動するお客様にはお得です」と語っています。ワークロードが拡大した時に迅速にPower Systemのリソースを拡大でき、また、減った時にそれを縮小する能力は、一般的なサーバーと比べた場合Logicalis社の強みです。

イッフェルト氏は、「弊社はセキュリティと災害復旧を真剣に受け止めている」と語っています。同社のデータセンターはSAS70により認定されていて、サーバーとデータを保護するためのITILやHIPAAを含んだすべての規格に適合しています。同氏は引き続き、「この制度は安全で良い環境がなければ有効的に利用できないでしょう。また、純粋に管理されたサービスにおいては我々のお客様は私達のデータセンターの周りにいるので、お客様のセキュリティ環境を理解し、それをお客様に提供できるのです」と語っています。DRと高可用性はそれ自体が魅力的なセールスポイントになります。彼はまた、「私たちは、お客様とDRについて多くの話し合いを行っていて、災害時の環境での利点を説明しています。そして、いざという時に複製サイトにオペレーションを移すことができることを説明します。
また、弊社はIBMとVision Solutions社のIBM i DRの専門家およびHAの専門家と共に働いています。」と語ります。

同氏は、「お客様の要求にフレキシブルに対処することがLogicalis社の使命です。
最初に部品番号があって、それをお客様の環境に無理やり当てはめていくわけにはいきません。絶対に同じお客様は存在しません。それぞれにITの使用方法が違います。」

また、同氏は「この高いレベルのお客様サービス、およびPower Systemプラットフォームの立証された技術力はX64ベースのクラウドのリソース・プロバイダー(例えばAmazon社のEC2や名祖となったRackspace Hosting社のCloud)と比較してLogicalis社をより優位なものとして広く一般に認識させることになるでしょう」と語っています。

同氏は続けて「このような価格設定をモデル化したのは弊社が初めてだと思います。私たちは、これを有効に活用し、より発展させていくつもりです。また私たちは、これを提供するのに大きな投資をしました。競争相手にはこのようなオファーリングはありません。」と語っています。

Logicalis社は現在、IBMやEnterprise Power Cloudのアプリケーションの提供を望んでいるISV数社と話し合いを行っています。イッフェルト氏は「弊社はIBM iのアプリケーションの開発ベンダーと共に行動したい」と語っています。

この記事は、Logicalis社の米国本部がミシガンに新設されたという事を反映しています。親会社は今までどおり南アフリカにあります。

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