AI-OCR×システム連携ツールで業務効率改善!

AI-OCR×システム連携ツールで業務効率改善!

Goanywhere2024.07.23

AIRead×Go Anywhere

はじめに

AI-OCR製品についてご存知ですか?
AI-OCRとは、簡単に言えば既存のOCR技術にAIを加えることで高精度な文字識別を可能にした技術です。
本コラムでは、そのAI-OCRについてもう少し詳しく説明させて頂いた上で、AI-OCRとシステム連携ツールの組み合わせによって実現する業務改善ソリューションの一例についてご紹介します。

AI-OCRとは

AI-OCRとは

AI-OCRは、光学文字認識(OCR)技術に人工知能(AI)を組み合わせた進化形です。従来のOCRも画像データ上の文字を認識し文字データに変換することに変わりはありませんが、AI-OCRはAIを活用してより精度の高い文字認識と解析を可能にします。
この進化により、手書き文字や非定型フォーマットの文書も高い精度で読み取ることができるようになり業務の自動化や効率化に大きく貢献しています。

AI-OCR普及の背景

AI-OCRは、デジタル化の進展と働き方改革の推進により普及してきています。
普及の背景には、電子帳簿保存法の改正が考えられます。
電子帳簿保存法は、1998年に企業が税務に関連する帳簿や書類を電子データで保存するためのルールを定めた法律です。この法律は度重なる改正を経て、書類のデジタル化の推奨に留まらず、一部は義務化までを要件に含むようになりました。
AI-OCRは文字認識精度が高く、書類のデジタル化とその管理を容易にすることができるため電帳法の要件を効率的に満たすソリューションとして注目されています。


AIOCR

AI-OCR製品導入のメリット

メリット4選

  • 手作業の軽減:
    目視によるチェックや手入力の作業が減少することで、従業員はより創造的な業務に集中できるようになります。
  • データ管理の容易化:
    情報をデータベース化することで検索や共有を容易にします。
  • ペーパーレス化:
    紙ベースの文書をデジタル化することで、オフィスのペーパーレス化を推進し、スペースの節約と文書管理の効率化が可能です。
  • 作業の自動化:
    AI-OCRをシステム連携ツールと組み合わせることで、業務プロセスのさらなる自動化と効率化が期待できます。

OCR製品を選ぶときのポイント

AI-OCRの導入には、以下のポイントを押さえることが重要です。
  • 読み取り精度が実運用に耐えられるか
  • 設定やアップロードが簡単にできるか
  • 困った時に相談できるか

上記のポイントに加えて
導入前にトライアルを行い製品の操作性確認や充実したサポート体制の確認をおすすめします。

AIRead×GoAnywhereで業務改善に貢献します

先述の通り、AI-OCRはシステム連携ツールとの併用でさらに業務効率を向上させることが可能です。
ここではAI-OCR製品の『AIRead』と、システム連携ツールの『GoAnywhere』の説明と、それらを組み合わせた場合のソリューションの一例をご紹介させていただきます。

AIReadとは

AIReadは、最新のAI技術を活用したOCR製品です。利用形態はスタンドアロン型、サーバ型、クラウド(SaaS)型と多様な環境で利用可能です。

AIReadの3つの強み
  1. 高精度な読取機能:
    AIReadは高いテキスト認識能力による手書き文字や定型・非定型帳票の読み取り、そして画像補正機能によるスキャンした画像の歪み補正を行うことで読取精度の向上が可能です。
  2. 直観的なユーザインターフェース:
    AIReadはマウスで範囲を指定する『座標指定』や 、取得したいデータを『キーワード指定』する方法等で読取定義を作成することができるため、直観的な操作が可能です。 また、読取対象の帳票と読取結果を、同じ画面内に並べて表示出来るため、読取データを目視で確認しやすく、成果物の精度向上に寄与します。

    読取定義作成画面_座標指定

    読取定義作成画面_キーワード指定

  3. 1つのボタンで読取からCSV出力までを自動実行:
    AIReadでは、自動処理機能を持つ独自の実行ファイル(AREXファイル)を作成して活用することで、手作業を軽減し作業時間の短縮につなげることができます。

    arex

GoAnywhereとは

  1. セキュリティ機能:
    GoAnywhereはSFTP、FTPS、OpenPGP、AS2、HTTPS、PeSIT といった業界標準のプロトコルを使用してファイルを保護します。また、GoAnywhere には FIPS 140-2 認定のアルゴリズム が含まれているため、米国 NIST やカナダ政府 CSE 向けに FIPS 準拠が必要とされる機関にも対応可能です。
  2. ファイル転送の自動化:
    GoAnywhereは直感的な操作で簡単にインストール、自動化処理の構築が可能です。また、指定の日時に処理を実行するスケジュール機能もあるため、手動でのスクリプト実行の手間や誤りを低減します。
  3. 多様なプラットフォームとの接続:
    REAT APIやクラウドコネクタ機能を活用することで多様なプラットフォームとの接続が可能です。そのため、クラウドやオンプレミスの環境に関わらず、柔軟に利用していただくことができます.

    GoAnywhere

ソリューション例

AIReadとGoAnywhereを活用したソリューション例をご紹介させていただきます。

ソリューション例

  1. メールで届いたPDFを所定フォルダに保存
  2. GoAnywhereで①のフォルダを監視
  3. ファイルが①のフォルダに格納されたのを感知
  4. 3で格納されたPDFをAIReadでOCR実行し帳票内から読み取りたい項目を取得(項目:日付、取引先、金額)
  5. 4で読み取った値をファイル名に付与(例:<日付>_<取引先>_<金額>.pdf)
  6. システムにPDFを転送


上記のように、AIReadとGoAnywhereを併用することで作業時間を短縮し、作業者の負担を軽減することができます。

AIRead×GoAnywhere 組み合わせのメリット

メリット①:帳票データ処理の自動化
帳票データ処理の自動化により以下の効果が期待できます。
  • コスト削減:自動化により業務時間が短縮されるため
  • 作業の効率化: 従来手作業で行っていた作業を自動化することで他の作業に着手できるようになるため

メリット②:セキュリティを担保したシステム間ファイル転送
  • 機密情報が記載された帳票データの取り扱いも安心です。

メリット③:ブラウザ1つでの運用管理
  • クラウド版のAIReadとGoAnywhereを併用することで場所を選ばずブラウザ1つで運用管理ができます。VPN等のネットワークを介せばセキュリティ面も安心です。

メリット④:多様なプラットフォームで利用可能
  • AIReadはクラウド、オンプレ、LGWANへの構築、そしてGoAnywhereの機能によりそれ以外のプラットフォームとの接続が可能なため、ユーザニーズに合った環境を提供することができます。

まとめ

今回はAI-OCR製品の説明を中心にAI-OCR製品×システム連携ツールで実現可能なソリューションについて『AIRead』と『GoAnywhere』を用いてご紹介しました。

デジタル化が進む中、深く根付く紙文化からの脱却は企業が持つ課題の1つです。
先述の通り、AI-OCR製品を導入することで煩雑な業務を効率化することができます。また、AI-OCRで膨大な紙書類をデータ化した後に残されるそれらデータの管理や活用には、システム連携ツールを利用するのが簡単かつ効率的です。
AI-OCRとシステム連携ツールを組み合わせた活用法は、日々の業務効率を向上させて、組織にとっても現場にとっても、より最善なソリューションになる可能性を秘めています。

デジタル化の1歩目としてAI-OCR製品を検討してみるのはいかがでしょうか?