IBM i運用改善のための現状調査|確認ポイントと外部委託前の準備

IBM i運用改善のための現状調査|確認ポイントと外部委託前の準備

IBM i2026.10.26

IBM iの運用改善に向け、プログラム資産や資料、利用状況、外部連携を整理して現状調査する記事のメインビジュアル

IBM iの運用改善を進めたいものの、
「何から調べればよいのか分からない」
「外部へ現状調査を依頼したいが、どの資料を準備すべきか分からない」
と悩む企業は少なくありません。

IBM iの現状調査というと、プログラムやシステム設定を確認することを想像しやすいですが、実際の業務はIBM iだけで完結しているとは限りません。

運用改善につながる調査を行うには、IBM i内部の資産だけでなく、ドキュメント、利用状況、Excelや外部システムとの連携までを含めて確認することが重要です。

現状調査は「プログラム数を把握すること」だけではない

IBM iの現状調査では、プログラム数やオブジェクト数を確認することも一つの作業です。

しかし、プログラム数やオブジェクト数だけでは実際のシステム規模や将来の保守負荷を正確に
把握できるとは限りません。

プログラム数が少なくても、一つひとつのソースが長く複雑な場合や、長年のカスタマイズによって
処理内容を把握しにくくなっている場合もあります。

現状調査では、「何があるか」だけではなく、
「どのように使われているか」
「今後の保守に必要な情報が揃っているか」
まで確認することが重要です。

プログラムと作成元ソースの状態を確認する

稼働しているプログラムについて、対応する作成元ソースが残っているかを確認します。

現状調査を進めることで、プログラム自体は稼働しているものの、作成元となるソースが確認できないケースがあります。

通常時は問題なく動作していても、改修や障害対応の際には、処理内容を確認するための作成元ソースが必要になります。

プログラムの本数だけでなく、ソースの所在や管理状態まで確認することで、今後の保守で確認が必要な部分を整理できます。

稼働中のIBM iプログラムについて、作成元ソースの有無や所在、管理状態、改修・障害時の確認可否を整理した比較表

仕様書・設計書と現行システムの差分を確認する

過去に作成した仕様書や設計書が残っていても、現在のシステムと内容が一致しているとは限りません。

また、長期間の個別改修によって、資料に記載されていない機能が追加されていることもあります。

そのため、現状調査では資料の有無だけではなく、現行プログラムや実際の業務と照らし合わせて、
「どの程度最新の情報として活用できる資料なのか」
を確認します。

外部へ調査を依頼する場合にも、古い資料をそのまま正しい情報として提供するのではなく、現場担当者へのヒアリングと組み合わせることが重要です。

過去の仕様書や設計書と現行プログラム、個別改修、実際の業務を照合し、資料との差分を確認する考え方を整理した図解

利用中の機能と未使用機能を分けて整理する

IBM iに存在するメニューやプログラムが、すべて現在も利用されているとは限りません。

調査をすると、現在も使われていると思われていたメニューが、実際には利用されていないことがあります。

一方で、業務部門が独自に使っている処理を情報システム部門が十分把握していない場合もあります。

単に資産一覧を作るだけではなく、現在の業務で何が使われているのかを確認することで、今後も保守する範囲や改善対象を整理しやすくなります。

Excel・マクロや外部システムまで調査対象にする

IBM i上のプログラムだけを確認しても、実際の業務全体を把握できない場合があります。

IBM iからデータを出力し、Excelマクロで加工している場合や、外部システム、他拠点へデータを送信している場合があります。

近年は、IBM iから出力したデータをExcelマクロやRPAで加工し、その結果を業務で利用しているケースも少なくありません。

担当者個人が作成したマクロやツールが長年利用されている場合もあり、担当者の異動や退職によってそのツールの仕様がブラックボックス化するリスクがあります。

こうした処理はIBM i内部の資産一覧には表れないため、業務部門へのヒアリングや連携状況の確認が必要です。

また、「IBM iと何が連携しているか」という質問だけでは十分な情報が出てこないこともあるため、プログラムやファイルなどから確認する視点も重要になります。

IBM iからExcel・マクロ、外部システム、他拠点へ広がるデータ利用と連携を整理し、周辺業務まで調査する範囲を示した関係性マップ

外部委託する前に顧客側でも情報を整理する

現状調査を外部へ依頼する場合も、調査を担当する委託先だけですべての情報を把握できるわけではありません。

ファイルサーバーに仕様書、テスト結果、過去の開発資料などが点在している場合、それらを一から探すだけでも確認作業が増えます。

外部委託前には、既存資料の保管場所、現在の担当者や有識者、主要な業務、把握している外部連携などを整理しておくことが重要です。

資料だけで判断できない部分については、現場担当者へのヒアリングに協力できる体制も確認しておきます。

IBM iの現状調査を外部委託する前に、既存資料、担当者、主要業務、外部連携、ヒアリング体制を整理するチェックリスト

まとめ

IBM iの現状調査では、プログラムやオブジェクトを数えるだけでなく、

  • 作成元ソース
  • 仕様書と現行環境の差分
  • 実際の利用機能
  • Excelやマクロ
  • 外部システムとの連携

まで確認することが重要です。

また、外部へ調査を依頼する場合でも、既存資料の所在や有識者を整理し、必要なヒアリングに対応できるようにしておく必要があります。

現状を正しく把握することで、
「そのまま維持すべき部分」と「改善すべき部分」を
切り分けられます。
その第一歩となるのが現状調査です。

SOLPACは、プログラム資産やソースコード、ドキュメント、利用状況、外部システムとの連携などを確認し、IBM i環境の現状整理を支援します。

自社だけでは調査範囲を決めにくい場合や、調査結果を今後の保守・運用改善にどうつなげるか判断に迷う場合は、SOLPACへご相談ください。

よくある質問(FAQ)

Q1. IBM iの現状調査では、どこまで確認すればよいですか?

A. IBM i内部のプログラムやオブジェクトだけでなく、

  • ソースコード
  • 仕様書や設計書
  • 実際の利用状況
  • Excelやマクロ
  • 外部システムとの連携

まで確認することが重要です。
業務全体を把握するためには、システム内部だけでなく、周辺で利用されている処理も含めて確認する必要があります。

Q2. IBM iの現状調査を外部へ依頼する前に準備しておくことはありますか?

A. 既存の仕様書や設計書、過去の開発資料などの保管場所を確認し、
現在の担当者や有識者、主要な業務、把握している外部連携などを整理しておくことが重要です。
また、資料だけでは判断できない内容を確認できるよう、現場担当者へのヒアリングに対応できる体制も準備しておくと調査を進めやすくなります。

Q3. IBM iの現状調査をすると、どのようなことが分かりますか?

A. プログラム資産やソースコードの状態、仕様書と現行環境の差分、現在利用している機能、外部システムとの連携などを整理できます。
現状を把握することで、今後も継続して保守する部分や、運用改善・見直しを検討する部分を判断するための材料になります。

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