【SAP Business Oneのインボイス対応 その3】個別請求書をインボイスとする場合

【SAP Business Oneのインボイス対応 その3】個別請求書をインボイスとする場合

SAP Business One2024.01.15

SAP Business one3

はじめに

SAP Business Oneは、SAP社が提供する他通貨・多言語対応の中堅中小向けERPパッケージです。
2023年10月より日本ではインボイス制度が正式に開始され、各社様既存システムの対応や改修に追われたかと思います。
特にインボイス制度対応で各社様がご苦労されたのは、消費税の計算方法ではないでしょうか。
SAP Business Oneは世界各国の企業で使用され、多くの国では日本より先行してインボイス制度が常識となっており、 当然SAP Business Oneには、消費税計算方法を含めたインボイス制度に対応した機能が搭載されています。
日本特有の商習慣を踏まえ、何をインボイスとするのかという観点から、SAP Business Oneでどのような対応が可能かご紹介します。

個別請求書インボイスとする場合

SAP Business Oneでは、アイテムマスタ(商品マスタ)毎に税率を設定します。

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そのため、SAP Business Oneの出荷/納入(納品書)は商品明細単位で消費税を計算します。ただし、商品明細単位で消費税の端数を丸めてしまうと、インボイス制度に対応できないことになります。
例)商品明細単位で消費税の端数を丸めた場合の出荷/納入

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そこで、SAP Business Oneでは設定変更で消費税の端数処理単位を商品明細ではなく、伝票単位に変更することができます。この設定はいつでも変更できます。

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例)伝票単位で消費税の端数を丸めた場合の出荷/納入
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ここまでは、納品書をインボイスとする場合と同じです。ただし出荷/納入を登録してもSAP Business Oneの会計上は売上、売掛金、消費税は 確定していません。売上、売掛金、消費税を確定するためには、出荷/納入の後続の売掛請求書(個別請求書)の登録が必要です。
売掛請求書は登録済みの出荷/納入をもとにして登録することができます。

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まとめ

個別請求書はSAP Business Oneの売掛請求書から印刷できますが、個別請求書レイアウトに登録番号や軽減税率明細の区分を印字したり、税率毎の 税額を印字したりする必要がありますが、そちらは別途印刷レイアウト調整が必要です。
ただ、印刷レイアウト調整をするにしても、印刷元のデータが正しく消費税計算されている必要がありますので、個別請求書をインボイスとする場合はSAP Business Oneでは消費税の計算は設定変更だけでインボイス制度に対応できます。
納品書をインボイスとする場合とあまり変わらない印象ですが、大きな違いはSAP Business Oneの会計上で売上、売掛金、消費税を確定するかです。
売上計上が検収基準の場合は、納品書を提出後、検収書を受領してから売上という原則があるため、検収受領後にインボイスとして別途個別請求書を提出します。
その場合、得意先が間違えないよう納品書には登録番号や消費税額を印字しないようにします。
なお、SAP Business Oneでは同じ得意先であれば、複数の出荷/納入から1つの売掛請求書を作成することもできます。その時は売掛請求書内で、再度消費税が再計算されます。