【SAP Business Oneのインボイス対応 その2】納品書をインボイスとする場合 

【SAP Business Oneのインボイス対応 その2】納品書をインボイスとする場合 

SAP Business One2024.01.12

Part2

はじめに

SAP Business Oneは、SAP社が提供する他通貨・多言語対応の中堅中小向けERPパッケージです。
2023年10月より日本ではインボイス制度が正式に開始され、各社様既存システムの対応や改修に追われたかと思います。
特にインボイス制度対応で各社様がご苦労されたのは、消費税の計算方法ではないでしょうか。
SAP Business Oneは世界各国の企業で使用され、多くの国では日本より先行してインボイス制度が常識となっており、
当然SAP Business Oneには、消費税計算方法を含めたインボイス制度に対応した機能が搭載されています。
日本特有の商習慣を踏まえ、何をインボイスとするのかという観点から、SAP Business Oneでどのような対応が可能かご紹介します。

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納品書をインボイスとする場合

SAP Business Oneでは、アイテムマスタ(商品マスタ)毎に税率を設定します。
そのため、SAP Business Oneの出荷/納入(納品書)は商品明細単位で消費税を計算します。ただし、商品明細単位で消費税の 端数を丸めてしまうと、インボイス制度に対応できないことになります。
例)商品明細単位で消費税の端数を丸めた場合

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そこで、SAP Business Oneでは設定変更で消費税の端数処理単位を商品明細ではなく、伝票単位に変更することができます。この設定はいつでも変更できます。

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例)伝票単位で消費税の端数を丸めた場合

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まとめ

納品書はSAP Business Oneの出荷/納入から印刷できますが、納品書レイアウトに登録番号や軽減税率明細の区分を印字したり、税率毎の 税額を印字したりする必要がありますが、そちらは別途印刷レイアウト調整が必要です。
ただ、印刷レイアウト調整をするにしても、印刷元のデータが正しく消費税計算されている必要がありますので、納品書をインボイスとする場合はSAP Business Oneでは消費税の計算は設定変更だけでインボイス制度に対応できます。