【SAP Business Oneのインボイス対応 その4】月次請求書をインボイスとする場合 

【SAP Business Oneのインボイス対応 その4】月次請求書をインボイスとする場合 

SAP Business One2024.01.16

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はじめに

SAP Business Oneは、SAP社が提供する他通貨・多言語対応の中堅中小向けERPパッケージです。
2023年10月より日本ではインボイス制度が正式に開始され、各社様既存システムの対応や改修に追われたかと思います。
特にインボイス制度対応で各社様がご苦労されたのは、消費税の計算方法ではないでしょうか。
SAP Business Oneは世界各国の企業で使用され、多くの国では日本より先行してインボイス制度が常識となっており、 当然SAP Business Oneには、消費税計算方法を含めたインボイス制度に対応した機能が搭載されています。
日本特有の商習慣を踏まえ、何をインボイスとするのかという観点から、SAP Business Oneでどのような対応が可能かご紹介します。

月次請求書インボイスとする場合

SAP Business Oneでは設定変更で消費税の端数処理単位を商品明細ではなく、伝票単位に変更することができることは、以前の コラムでお話しましたが、ここでは消費税の端数処理単位を伝票単位にします。
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例)伝票単位で消費税の端を丸めた場合の売掛請求書①、②
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個別請求書をインボイスとする場合は、上記のままで問題ありません。売掛請求書①で1枚、売掛請求書②で1枚、それぞれ個別請求書を印刷してお客様に送付します。 ただし、月次の請求書をインボイスとする場合は、売掛請求書①、②の売上を合算した金額で消費税を再計算して端数処理する必要があります。

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月次の売上合計額から消費税を再計算すると、税率10%、8%ともに1円の誤差が生じてしまいます。
SAP Business Oneでは、この誤差を締請求書機能によって補正することができます。

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まとめ

月次請求書はSAP Business Oneから印刷できますが、月次請求書レイアウトに登録番号や軽減税率明細の区分を印字したり、税率毎の 税額を印字したりする必要がありますが、そちらは別途印刷レイアウト調整が必要です。
ただ、印刷レイアウト調整をするにしても、 印刷元のデータが正しく消費税計算されている必要がありますので、月次請求書をインボイスとする場合はSAP Business Oneでは締請求書 によって消費税を再計算し、差額を調整します。月次請求書の印刷レイアウトは、この調整された消費税額を含めて、税率毎の月次の消費税額とします。 月次といっても、15日締、20日締、末締などお客様によって締日が違うと思いますが、当然ながら締日の違いにも対応しています。
また、このお客様は個別請求書がインボイス、このお客様は月次請求書がインボイスという場合があるので、お客様によって月次売上額で 消費税を再計算する/しないを選ぶことができます。
月次で請求書を提示するという日本特有の商習慣に対応するため、SAP Business Oneには日本向けに上記のような機能を搭載されています。