RPAって何?AIツールって何?

RPAって何?AIツールって何?

SAP Business One2025.06.27

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はじめに

近年になってよく話題に挙がるようになったRPAとAIツールですが、正確な定義はご存じでしょうか。
今回はRPAとAIツールの違い、それらをERPとあわせて使用する上での活用方法をご紹介します。

RPAって何?

RPAとはRobotic Process Automationの略語です。
人がパソコンで行っている単純な作業を自動化してくれるシステムです。
何度も同じ作業を行う場合にマウスやキーボード操作などを予め記憶させ、正確に自動で処理することが可能です。
また、残業が多い社員に自動でメールを送ったり、指定した在庫数以下になった場合に自動で発注を行うなど、 特定のデータをトリガーとした処理を自動で行うことも可能です。
RPAを使用することにより単純作業を効率化し、コストや人為的なミスの削減につながります。

AIツールって何?

人口知能(AI)の技術を用いて作成されたソフトウェアやサービスを指します。
チャット対話型のテキスト生成AIツールであるChatGPTなどが有名です。
弊社のコラムでも「Chat GPTにSAP Business Oneについて問い合わせてみよう」がありますので、 興味のある方はそちらも合わせてご一読いただけますと幸いです。
人口知能(AI)とは、「人間のように学習し、判断する能力を持つ技術」の総称です。
そのため、映画や小説などに出てくるロボットや疑似人格のようなものを創造しがちですが、 AIツールは特定の作業、分析などに特化したものも多く、人間のように応答を行うものだけではありません。
規則性のある大量のデータから学習し、分析・処理・識別ができるもをAIツールと呼びます。

RPAとAIツールって何が違うの?どんなことができるの?

どちらも業務の自動化や効率化に役立つ技術ですが、RPAはAIツールではありません。
AIが学習したデータを元に判断、作業を行うことに対し、RPAはあらかじめ作業のルールを設定する必要があります。

例えば、ERPと連携をし易いAIツールとして、AI-OCRがあります。
AI-OCRとはAI Optical Character Readerの略語です。
画像や文書などから文字を認識、抽出する技術を指します。
AIによるディープラーニング(深層学習)を活用することで、従来のOCR(光学文字認識)よりも認識の精度が高いことが特徴です。
それにより、手書きの文字や様々なフォント、企業のロゴなどの認識も可能になっています。
AI-OCRを活用し、スキャンした手書きの注文書や、メールで添付されたPDF文書などをデータ化することが可能です。

AIツールとRPAは、双方を活用することにより真価を発揮します。
上記のAI-OCRの例でいうと、発注書や請求書などのデータ化はAIツールが行います。
データ化されたものをRPAが整頓し、ERPシステムや会計システムに取り込みを行うことができます。
弊社でも、AI-OCRとRPAを活用しているお客様がいらっしゃいます。
請求書のスキャン、データ化を行い、SAP Business Oneへ取り込み、伝票の自動起票を行っています。
他にも、音声AIが会議の記録、要約、テキスト化を行い、RPAで会議内容の整理、議事録化を行うといったことも可能です。

便利そうだけどデメリットはないの?

RPA、AIツール共にデメリットは存在します。
RPAは作業を自動化してくれますが、逆にいうと作業内容が分からなくても使用できてしまいます。
導入当初は問題なくても、引継ぎがうまく行われなかった場合など、業務のブラックボックス化の恐れがあります。
AIツールはリスクマネジメントが難しくなるというデメリットがあります。
AIは人間と同様に間違えるため、完全にAI任せにすることは出来ず、必ず人間の確認が必要になります。
AI-OCRの例でいうと、文字の認識率が100%とならないため、人間のチェックが必要になります。
手書きの場合のみチェックを行うのか、合計金額と明細の金額が一致しない場合にチェックを行うのかなど、 リスクと作業コストを考えたうえで、適切に運用を行っていく必要ががあります。

おわりに

RPA、AIツールは共に作業効率を大きく上げてくれる便利な機能です。
特にAIツールは発展が目覚ましいため、今よりも様々なことに対応できるようになっていくでしょう。
しかし、どちらも導入にはそれなりのコストがかかりますし、闇雲に入れればいいというものでもありません。
自社の作業を正確に理解し、人手の余裕や時間的なコストなどを導入コストと比較することが重要です。
また、自動化した結果、その間で何が起こったか分からないということは絶対にないように運用することも重要です。

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