「うちの会社は大丈夫」と思っていた経営者が情報漏洩で直面した現実。実際の事例から学ぶ

「うちの会社は大丈夫」と思っていた経営者が情報漏洩で直面した現実。実際の事例から学ぶ

セキュリティ2026.05.14

20260518
大きな情報漏洩事件のニュースを見るたびに、「大企業の話だから、うちは関係ない」と感じる経営者の方は多いかもしれません。しかし実際には、中小企業でも日常的に情報漏洩は発生しています。ただ、規模が小さいため報道されないだけです。
この記事では、中小企業で実際に起きやすい情報漏洩のパターンと、そこから得られる教訓を解説します。

よくある情報漏洩パターン①:退職直前の大量ダウンロード

従業員50名規模の製造業での典型的なケースです。長年勤務してきた営業担当者が退職を申し出た後、退職日までの期間に、普段はアクセスしない顧客データベースに繰り返しアクセスし、顧客リストや価格情報を自分のUSBメモリやクラウドストレージにコピーしていたことが後から判明しました。

 

 発覚のきっかけは、退職した社員が競合他社に転職し、以前の顧客に同じ条件での提案をしてきたという取引先からの連絡でした。しかし、操作ログが残っていなかったため「誰が・いつ・どのデータを」持ち出したかを証明できず、法的対応も難しい状況になりました。

 

教訓: PC操作ログがあれば、退職直前の異常なデータアクセスをリアルタイムで検知・記録できます。「何もなかった」ではなく「こんな操作があった」という事実の証拠を残せます。

よくある情報漏洩パターン②:外部委託先による不正アクセス

IT保守を外部委託していた企業で、委託先のエンジニアが作業完了後も認証情報を使い続け、業務データに不正アクセスしていたケースがあります。作業の都度、アクセスログを確認していなかったため、数ヶ月にわたって気づかなかったという事例です。

教訓: 外部委託先の作業は、踏み台サーバー経由で記録する仕組みを整えることで、「誰が・いつ・何をしたか」を把握できます。

よくある情報漏洩パターン③:善意の「うっかり」ミス

悪意ある不正ではなく、善意の「うっかり」による漏洩も多くあります。顧客情報を含むファイルを誤って個人のメールアドレスに送付してしまった、私物のUSBに誤ってコピーしてしまったというケースは、中小企業では珍しくありません。

教訓: 操作ログの記録は、故意の不正だけでなく「うっかりミスの早期発見」にも役立ちます。

情報漏洩発覚後の「よくある後悔」

実際に情報漏洩を経験した経営者がよく言う言葉があります。「もっと早く対策しておけばよかった」「ログが残っていれば、被害の範囲がわかったのに」「証拠がないから、相手に強く言えなかった」というものです。
情報漏洩は、起きてからでは取り返しがつかない部分が多い。だからこそ、「何も起きていない今」に準備することが最も合理的な経営判断です。

よくある質問(FAQ)

Q. 情報漏洩が発生したら、まず何をすればいいですか?

A. まず被害の範囲を把握し、関係する取引先や個人への通知を速やかに行います。個人情報が含まれる場合は個人情報保護委員会への報告義務があります(2022年改正個人情報保護法)。初動対応は弁護士に相談することをお勧めします。

Q. 情報漏洩が発生した場合、刑事告訴は可能ですか?

A. 不正競争防止法違反・不正アクセス禁止法違反などが該当する場合、刑事告訴が可能なケースがあります。ただし証拠が必要です。PC操作ログはその証拠として活用できる可能性があります。

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