IBM i更改のたびに新たなシステム化
「さつま白波」で日本の焼酎ブームを作り出し(1970年代)、その後も「神の河」「黒白波」「さくら白波」などのヒット銘柄で焼酎 メーカーの上位を走り続ける薩摩酒造が、ソルパックのlookserver(開発元:looksoftware Inc)を導入し営業活動の改革に乗り 出している。
同社は、1980年のシステム/34導入以来、ほぼ4 ~ 5年おきにIBMミッドレンジ機を入れ替え、この大型連休にもPower 720(IBM i 7.1)へ移行したばかりの30年来のIBMユーザーである。マシン更改のたびに新しいシステム化に取り組み、1997年にはノーツ統 合、2002年に5250画面のWeb化ツール「Host-On-Demando」を導入し、2007年に初代BIツールとしてコグノスの「PowerPlay」 とAS/400データーベース照会ツール「WebFOCUS」を導入しWeb化をさらに推進、2012年に2代目BIツール「QlikView」を導 入するという展開を図ってきた。
システム/34時代からシステムを担当してきた管理部情報処理システム課の榎本宏文課長は、「経営層や業務部門から要望が 上がってきてからシステム化の検討を始めるのでは、タイミングを逸する怖れがあります。経営・業務の課題を念頭におきながら 世の中の流れの先を読み、システム化に挑戦してきました」と語る。
そうした考え方を持つ同社がPower 720の導入に合わせて取り組むのが、スマートデバイス活用によるモバイルシステムである。
「 消費者がプロシューマ化し、流通が小売主導へと変化して取引のIT化が進む中、営業には取引先とより多く接し販売機会を増や すことが強く求められています。それを可能にするのは、営業が出先で必要な情報を得られること。戦略ツールとしてのスマートデバ イスが自ずから浮上してきました」(榎本氏)