導入事例

独立系大手商社様へのSAP S/4HANA導入支援

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商社特有の財務部門チームでS/4HANA導入をリード

プロジェクト概要

導入企業様では、海外拠点含めた複数法人を一元管理し、今後のDX(デジタルトランスフォーメーション)基盤を強化していく目的として、大手Sier様の商社向けテンプレートを採用しSAP S/4HANAの導入を選択されました。
弊社技術者はFI(財務会計) 領域のなかでも財務部門の業務領域を中心に、提案段階からプロジェクトに参画し、要件定義、設計、開発管理、移行、ユーザ教育の長きにわたり本稼働に向けて大きく貢献しました。
過去からの経験を通して、商社特有の財務部門での社内為替取引を取りまとめる業務についても更なる理解を進めながらSAP S/4HANA導入をご支援することができました。

課題と成果

課題

システム刷新以前はIBM AS/400を利用しており、システムの老朽化が深刻な課題となっていました。
具体的には以下のような課題がありました。

プログラムの肥大化

長年にわたって運用されてきたシステムは、追加機能や修正が繰り返されることでプログラムが肥大化し、システム全体の複雑性が増していました。このため、新たな変更や修正を行う際に多大な労力と時間が必要となり、迅速な対応が困難でした。

対応の複雑化と俗人化

システムの複雑化に伴い、特定の担当者に依存する俗人化が進行していました。このため、担当者が不在の場合や退職した場合に、システムの保守や運用が滞るリスクが高まりました。

個別最適なシステム

各部門ごとに最適化されたシステムが導入されていたため、全社的な経営情報の把握が困難でした。データの統合や分析に時間がかかり、経営判断の即時性が乏しい状況でした。

最新技術との連携困難

RPA(ロボティック・プロセス・オートメーション)やAI(人工知能)などの最新技術との連携が難しく、業務の自動化や効率化が進まないという課題もありました。

効果

SAP S/4HANAを導入することで、これらの課題に対して以下のような効果が得られました。

保守性の向上

システムの標準化と最新技術の導入により、保守性が大幅に向上しました。俗人化のリスクが低減し、システムの安定運用が可能となりました。

業務の標準化

SAP S/4HANAをFit to Standardに近い形で導入することで、業務プロセスの標準化が進みました。これにより、各部門間の連携がスムーズになり、業務の効率化が図られました。

決算の早期化

リアルタイムでのデータ処理が可能となり、決算業務の迅速化が実現しました。これにより、経営陣はタイムリーな経営判断を行うことができるようになりました。

DXの拡張性向上

SAP S/4HANAをビジネス基盤とすることで、DXの拡張性が向上しました。RPAやAIなどの最新技術との連携が容易になり、業務の自動化や高度なデータ分析が可能となりました。

今後の展開

導入企業様では、SAP S/4HANAの国内展開やグローバル展開を視野に入れた戦略的な計画を進められています。弊社の技術者は、導入企業様が最大限の効果を享受できるよう、継続的な改善と最適化を目的とした保守サポートを提供し、国内外の展開も対応いたします。
また、RPAの導入により業務の自動化と効率化を図り、従業員がより付加価値の高い業務に集中できる環境を整えています。さらに、データの利活用を通じてDXの推進を計画しており、ビッグデータの分析やAI(人工知能)の活用により、経営判断の迅速化や顧客サービスの向上が期待されます。
弊社の技術者は引き続き、これらの取り組みを全力でサポートいたします。専門知識と経験を活かし、導入企業様のビジネス成長を支援し、持続可能な成功を実現するために尽力いたします。